1.24.2019

Other fishes collection No.2~サラブリー県のフライングバルブ∼

フライングバルブと呼ばれる魚をご存知であろうか?
長い髭と大きな胸鰭が特徴的な小型のコイ科魚類である。
今回はそんなフライングバルブについての記事をお届けしたい。

フライングバルブ

アクアリウムの世界ではEsomus属の魚を総称して『フライングバルブ』と呼んでいる。
恐らくショップで目にする機会が多いのはEsomus danricusであろうか?(この仲間にはあまり明るくないので断定は避けさせていただくが)
彼らは稀にアクアショップで見かけることもあるが、容姿の地味さもあってかいまいちメジャーになり切れていない印象がある。
私も実際に採集するまでは地味な魚だと思っていたのだが、よく見ると非常に魅力的な魚であったので、皆様にもこの魚の魅力を少しでもお伝えできればと思っている。


サラブリー県のEsomus

この魚はタイ中央部サラブリー県の田園地帯で採集した個体である。
長い髭と特徴的な体型からEsomus属の魚であることはすぐに分かった。
恐らくEsomus metallicusであろうと思われるが、前述のとおり私はこの分野にはあまり明るくないので断定は避けさせていただく。

採集地は非常に雰囲気のある田園地帯の素掘りの用水路であった。
同所的にはスリースポットグラミーTrichopodus trichopterusやクローキンググラミー、Trichopsis vittata、デルモゲニーの1種Dermogenys cf. siamensis、プラーチョンChanna striataをはじめ、多くの水生昆虫や半陸性のカニなどが確認できた。(それらについてもいずれ当ブログで記事を書く予定である)

地味な印象のあるEsomus属であるが、採集直後は体側のラインが非常に美しく輝いており、恥ずかしながら私は一瞬パールダニオと間違えてしまった程である。
ラインだけではなくその周囲にも様々な色彩が散りばめられており、とても美しい。
飼育下でこのような色彩を引き出すことができるのかは不明であるが、大きな目や可愛らしい髭なども相まって非常に観賞価値の高い魚であると思う。
サイズも3~5㎝ほどとちょうど扱いやすい大きさである。
個人的には同所的に見られたグラミーなどの中型アナバスとの混泳水槽など味があってよいと思うのだが…。

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