本種について
アクアリストの皆様であれば本種をもととした改良品種をショップなどで目にしたことがあるだろう。
おそらくもっとも有名なアナバスであろう。
そんな「ベタ」の原種がこのBetta splendensである。(ベタの改良には同属他種も用いられているので厳密には本種のみがルーツというわけではないのだが…)
「ベタ」のド派手なイメージとは裏腹に原種である本種は地味な色彩をしている。
しかし、各鰭のカラーリングやボディのイリデなどはやはり美しい。
鰓蓋に入る赤いラインがスプレンデンスグループの他種との最も簡単な判別点であろう(他にもこのラインが入る種類もいるのでこれだけで完全に判別することはできないが)
本種の生息環境
お世辞にも綺麗な環境とはいえないが、水深15㎝ほどのこの湿地帯でクローキンググラミーやスネークスキングラミー、スリースポットグラミー、ボララス・ウロフタルモイデスなどと共に生息していた。
典型的な「いるところにはいる」魚であり、私が本種の生息地を発見するまで4日の時間を費やした。
採集直後の本種。
赤味がかった体色が印象的である。
クローキンググラミー100匹に対して本種1匹程の生息密度であり、個体数は少ない印象を受けた。
本種はタイ国内にひろく分布し、バリエーションも豊富なので今後違うタイプも採集できればと思っている。